89年に完成した香港のBank of Chinaは、いまや香港島の景色のシンボル的存在としてたたずんでいる。
当時その空調設備を請け負った会社に勤めていた父は、2年ほど香港に滞在しており、10歳になった私と、5歳の弟と、私たちにとっては初の海外旅行が実現した。90年の香港。
薄汚くて、労働者が道路工事や建設に汗を流す片手に、背広姿のビジネスマンやら、金の装飾品を見につけた如何にも小金もちな中国人が道をいきかっていた。
覚えていることといえば、Sogoに行って、Victoria Peakやら水族館に行ったこと、フェリーに乗ったこと、初めて食べた目玉焼き2つとベーコンのコンチネンタルブレックファースト、飲茶。それとあんかけのかかった蒸し魚。飛び交う中国語とかけたとり皿があたり合う音。ダブルデッカーとカラフルなネオン街。つりさげられた豚の頭。英語。
これが初めての外国。多分今はもうあまり見られない当時の香港の姿を小さな目で垣間見た。
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