9.02.2007

商业城市

香港、ホンハム駅から九廣鉄道(KCR)にのって羅湖駅下車。イミグレーションをぬければそこは中国深セン。

香港は97年に返還されたものの、陸続きが外国というのは不思議な気分だ。深センがある華南地区は特に、世界の工場といわれる産業工業地帯が多い。日本人をはじめ、商業目的の外国人滞在者が多い。
高層マンションから、高級ショッピングセンター。立ち並ぶホテルの数々。日本食の店と、カラオケバー。
駅からすぐに白タクにつかまり、片道30元を10倍の値段でぼられる。中途半端なところでおろされ、「ここじゃないー、ちゃんと連れてけー」の声もむなしく、ドアを閉められる。

ドアをがつっと蹴ってみた。こんなこと、普通しないけどね。だますかだまされるか、変な緊張感のある街だ。誰もがピリピリしている。余裕なんてない。だまされればだまされた奴が悪い。

日本人向けのホテルには日本語を話すスタッフが常駐し、ホテル内にはかわいい小姐がいるカラオケバーもある。単身赴任の寂しさや、お客さんとの付き合いにしょっちゅう利用されているという。ずらっとならんだ小姐の中からお気に入りを選んで隣に座る。女性としてその場にいるのはおかしい気がしたのだけど、日本人ビジネスマンの日常を垣間見る。もちろん、こんなのは普段のさわりに過ぎないのだろうけど。


日本語ができる華ちゃんは22歳で、工場で働いたり、貿易会社の事務をした経験があるが、日本語を勉強していい仕事につくため、昼間は学生、夜はこの仕事。お客さんにお酒をついで、カラオケで歌って。。。一日60元。1000円弱。これでいつか日系企業で仕事につきたいと。

オーストラリアで会った中国人の友人たちとはまた違うこのがむしゃらさ、割り切ったような考え方と目つき。中国内にもどれだけいろんな人がいるのか。社会や生活環境、文化、世代、色んな背景が人を作っているのだと思うけれど、深センの人たちは普通な気がしない。理由のために生きているというか。。。
高級料理店で食事をしても、結局油にあたっておなかを壊した。
私は何か、理由のためには生きてない。それでもいいと思うけど、普通の暮らしに盲目ではいたくないもの。ビジネスのために作り上げられて、そのためにこの街で働く人々。中国人であれ、日本人であれ、決して自由ではないことに哀しさを感じた。
Song by Jay Chou, 七里香

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